Z750FXⅢにGPz750のエンジンを搭載して・・・

以前、Z750 FX-Ⅲのエンジン(クランク)が油圧不良で焼き付き、バイク屋でGPz750のエンジンに積み替えた。

エンジンの基本設計は同じであり、マウント位置は変わらないが、Z750 FX-Ⅲはリジットマウント、GPz750はラバーマウントで、取り付け部の幅が異なる。
積み替えの際に、バイク屋さんが適当(いいかげん)にカラーを作ったので、今回はそのカラーを作る。

画像はノーマルエンジンの腰下。

このエンジンのマウント部の幅とGPz750のエンジンのマウント部の幅を測定し、差分をカラーとして入れる。
1つ目カラー。
腰下の上側の右。一番長い。
2つ目カラー。
腰下の上側の左。薄い。
3つ目カラー。
腰下の下側の右。
4つ目カラー。
腰下の下側の左。長さは上と同様。

以下はエンジン積み替えの参考に。

Z750 FX-Ⅲのリジットマウントはエンジン側からフレーム側に短いボルトでそれぞれ止まっており、GPz750のエンジンでは使用できなかった。
その為、貫通できる長いボルトが2本あればエンジンの固定はできる。

これは以前Z乗りから頂いたもの。(もう1本は取り付け中)
ちなみにクラッチのワイヤーの取り付け位置が異なり、GPz750は右側のクラッチカバーについており・・・
Z750 FX-Ⅲはクラッチワイヤーが左側のスプロケットカバーに付く。(左下のキャップボルトのところに付くが、今は関連部品を外してある)
ちなみに中央の四角の中でクラッチ調整。

エンジンマウントのカラー作成

材質は、強度の有るアルミ 2017材の丸棒30φを用意した。腐食するアルミであるため、作成後にアルマイト加工が必要。
適度なサイズにバンドソーでカットし、加工を行う。

旋盤にアルミ材を固定し、カットした部分を平らにし、中央に穴を開ける。

アルミ材の芯だし、穴あけについては、別途記載あり。
穴を開けた部分に芯押し台に付けた回転センターを当て、サイドを一皮剥く様に切削。
平棒だと味気ないので、売り物っぽく中央に窪みを付ける。
なお、下型の2つ分をまとめて切削。
バンドソーを使って、中央で切断。
切断したカラーを旋盤に付ける。

この時、中心を出すためにダイヤルゲージを使用し、回転させてブレを確認し、微調整しながら芯を出す。
最初の穴あけで貫通できていなかったため、反対側からも穴を開ける。

芯押し台にドリルチャックを付け、センタードリルで下穴を開け、ドリルに付けかえて穴を開ける。
芯押し台のハンドルを回すと、中心の軸が部材側に伸び、部材の回転で削れていく。

後は、面を削って長さを調整、斜めのバイトで角を取れば、下側の同じ長さ2つが完成。

上側2つは長いものと1cm程度のペラペラなカラーをまとめて作成。

長い方は先ほどと同じように作成していく。以下省略。
ペラペラなカラーは、この部材の右側を削って作成。外径は、他のカラーより1cm程度細くする。
ペラペラのカラー部分をバンドソーでカット。

挟み口より薄いものは、そのままでは削れないため、治具を作成する。
アルミ丸棒の残りを付け、先ほどのアルミが入る様に内径を加工する。
画像のようにぴったり嵌るようになったら、加工中の治具を旋盤から外し、バンドソーで割りを入れる。
出来た治具。
これに、ペラペラなカラーを入れ、旋盤のチャックで締め付けると固定できる。
面を削って厚みを調整。
最後に斜めのバイトを使って角を取る。
治具から外せば・・・
ペラペラなカラーの完成。
穴のバリ取り。

アルマイト加工

完成したもの。

アルマイト加工に出すが、アルマイトをかけると、厚みが微妙に変わるため、ペラペラのカラーは2サイズ作成している。
単にアルマイトで厚くなるのはなく、表面を溶解しているので、薄くなる場合もあるとのこと。
今回はブラックアルマイト。

加工費用は2550円。
別角度の画像。

売り物っぽくなった。

エンジンマウントのカラー装着

右側の画像。

エンジンが粉噴いているのに対して、きれいなカラーが装着。
左側の画像。

このエンジンもカスタムに出したときに塗りなおしてもらったんですが、出来が最悪で粉噴きエンジンになってしまった。
ノーマルのままの方が絶対今よりきれいだよな・・・。
元々のカラー。切り口も金鋸で切ったままの状態。
下側のカラーは一か所に2つ使って長さが調整されている。
上側の長いカラーはアルミのワッシャーで調整されていて、潰れている。
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