リアブレーキの底付き

Z750FX-Ⅲのリアブレーキが踏み切れて底付きしまうようになった。
手で押しても底付きしてしまう。

なお、バックステップはマックレーン製。
Z750FX-Ⅲのリアブレーキのリザーバータンクは右サイドカウルの中にある。
リザーバータンクを見てみると、中は空!
リアマスターの下側を触ってみるとオイリーになっていたため、ブレーキオイルが漏れたようだ。

82年からリアマスターは多分ノーメンテ(34年)。良く持った。

さすがにこの年式のリアマスターは本体はもう出ないが、リペアパーツは出るようなのでオーバーホールすることに!

リアマスターシリンダーの取り外し

Z750FX-Ⅲのリアマスターシリンダーはタンデムステップのプレートに固定されている。

まずはマフラーが邪魔なので外し、ブレーキペダルのプッシュロッドを外す。

マスターシリンダーの上部にブレーキホース(バンジョーボルト止め、オイルが垂れるので注意)、下部にブレーキペダルからのプレート(割りピン止めのピン)を外す。
プレートに固定しているボルト2本でマスターシリンダーが外れる。
ブーツの中を見てみるとブレーキオイルまみれ。

リアマスターシリンダーのロッドの外し方

クリップをマイナスドライバーなどで外す。

これで綺麗なマスターであればロッドが簡単に外れる。
ロッドを引っ張ったり、逆にロッドを押し込みマスター内のスプリングの力を利用して外れるようだ。

ここまで錆びているとそれは無理で、いろいろ試した。
リアマスターシリンダーをバイスで固定し、ロッドに鉄の棒を挿し込み外側にハンマーで叩いてみた。

びくともしない。
バーナーで若干炙ってから再度ハンマーで叩いてみた。
炙りすぎるとプラパーツが溶けてしまうので注意。

びくともしない。
このままでは外せそうにない。

何か道具(ベアリングプーラーなど)が使用できないか試したが、いいものが無いので自分で作ることに!
まずはアルミ2017材を角に切りだし、穴を3つ開ける。
穴は中心にロッドの直径(一番細い部分)より若干大きいサイズと、リアマスターの幅に合わせた位置に8mmボルトのネジの下穴サイズ(6.8mm)。
中心の穴から横に抜ける様にフライスで切削。
この時、部材の厚み半分ずつに2つのサイズ。1つはロッドの一番太いところより若干広いサイズ、もう1つは先に開けた穴のサイズ(ロッドの一番細い部分より若干広い)。
2つの穴に8mmのネジを切って、ネジを入れれば完成!

どう使うのか???
こうやって使います。

リアブレーキマスターのロッドに挿し込み、ロッドの太い部分を引っかける。
ネジはマスターの外周に当たるようにしておく。
左右のボルトをちょっとずつ回すと・・・。
外れました!!!
ネジを利用して力をかける工具として良くあるパターンのやつです。ラフとかナップスで見たことないけど売ってんのかな?

中も錆びだらけ。これは外れん!

リアマスターシリンダーのリペアパーツ組み込み

マスターシリンダーの中身。

リペアパーツとして交換する部分で、メーカーによってはゴムだけ出るようだが、これは一体式。
リアマスターシリンダー内を清掃し、ロッドの錆びを落とす。

清掃はパーツクリーナーで汚れを落とし、錆びが落ちない部分は2000番の耐水ペーパーで磨いた。

ロットはワイヤーブラシや粗目の耐水ペーパーで錆びを落とす。マスター内に簡単に入る様になった。
購入したリペアバーツ(ピストン)とリング。両方合わせて3000円程度。
画像ではわかり辛いが、比べてみると古い方は大分ゴム部分が細くなっている。
ロッドの錆びが落ち切っていないので汚いかもしれないが、組み込み完了。
ブーツも取り付け。なお、ブーツも交換したかったが、もう出ないとのこと。

ついでに・・・

①ブレーキフルードのホース交換
古くなっているので交換したのだが、ブレーキフルード用はフューエル(ガソリン)用とは異なるので注意。
今回はキジマのブレーキフルード用を用意した。
旧ホースの長さにカットして取り付けた。
径は旧ホースに合わせたつもりだが、新ホースを取り付けてみると緩い。もともとネジ式のホースバンドで固定していたので、絞めると今のところオイル漏れはないようだ。

径が微妙なので、純正部品を取った方が良いかも。
②キャリパーを交換
昔やっちまったんで交換しようと思っていた。何をかって?
リアホイールを組み込む際、ブレーキパッドが片側によっていたのに気付かず取り付け、試運転でキャリパーを削ってしまった。
すぐに気付いたのだが、アルミは削れるのが早い。
削れてできた段差分で、パットが斜めに押されるのではと懸念していた。

なので、ずっと気になっており、フロントの足回りを交換してほとんど同じ形のキャリパーが余っているため、交換しようかなと・・・
取り外しはキャリパーのボルト2本を外すとブレーキパッドを残して外れるタイプ。
フロント右用のキャリパーを取り付けたところ。

フロント用とリア用でエアとホースの取り出し位置が異なる。
取り付けた際、エア抜き部が上にくれば問題ないだろう。

なお、ブレーキホースは届かなくなるので、長めのものに変更した。

バックステップ(マックレーン)の改良

Z750FX-Ⅲのバックステップはマックレーンぐらいしか出していないのでしょうがなく使っているのだが、元々タンデムステップ用のプレートにブレーキペダルが付いていたので、その機能をマックレーンのバックステップでも使っている。

ブレーキの掛け心地がイマイチで、ブレーキを踏んだ時に、踏み込むにつれ力が抜けてブレーキの利きが悪くなる感覚。
で、原因は?って考えると、ブレーキペダルから降りてくるロッドのピロボールの取り付けがイマイチなためではないかと思う。
上から見るとプレートが右に出ているので、左側にピロボールを取り付けているのだが窮屈そうで、踏み込んだときにプレートと競ってしまい、力が逃げているのではないか?と思う。
これだけ横に出ている。

溶接機もあるので、ぶった切って付け直そう!
ぶった切った後、裏側から溶接。まだまだへたくそな溶接ですが、くっ付きました。

なお、取り付け穴を1か所追加しました。
表側も溶接して、だいたい真っ直ぐになったかと・・・

溶接の焼けはワイヤーブラシで落とします。
外側にピロボールを取り付けると、今までよりしっくりくる感じです。

ブレーキのタッチもちょこっと改善されました。
追加した穴で取り付けてみたところ、踏み込み量が多くなり過ぎ、使いそうにないですね。

リアマスターシリンダーのリペアパーツが出ない場合

リペアパーツが出ない場合、これを使おうかと考えていました。
ゼファーの400だか750だかのマスターシリンダー。昔、足回りを買った時に付いていて取ってあったもの。

ただし、取り付けのが向きが逆のようで、裏返して使うようになる。裏側だとネジ部分の高さが足りないため、カラーなどを入れて調整してやらないと固定できない。
また、ブレーキフルードのホース径が異なるので、リザーバータンク、ホースも合わせて交換する必要がある。
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