リード90 フロント周りオーバーホール

リード90のブレーキローターが薄くなってきたので交換しようかなぁ。ついでに気になる周りの物もまとめて交換だ!ってことで作業開始。
実行した作業(理由)は、以下の通り。
 ・タイヤ交換(スリップラインが出ている)
 ・ブレーキローター交換(薄くなっている)
 ・ブレーキキャリパーの清掃(利きが悪いし、ローター交換に伴い)
 ・ホイールのベアリング交換(しばらく変えていない)
 ・メーターギア周りの部品交換(メーターが動かなくなることがしばしば。プラ部品が減っている)

今回交換する部品。

左上からメーターギアの部品(ギア側とホイール側)、ベアリングの外側に入るシール、ベアリング2個、ブレーキローター。

リード90 フロントホイールの取り外し

リードのフロントはちょっとかわっていて、ボトムリンク式。
フロントホイールの取り付け時、普通のスクーターのフロントより薄いワッシャーみたいなのが余分にあるし、ブレーキキャリパーの固定がシャフトなので、ちょっとだけ面倒。

取り外しはシャフトを抜けばOK。
センタースタンドをかけた状態でシャフトのナットを緩める。
腹下に、モーターサイクルジャッキをアームの無い状態でかける。

ジャッキかけてからシャフトを緩めようとするとカウルに負担がかかるので注意。
ナットを外し、シャフトを抜くとこんな感じ。

キャリパーサポート(?)がシャフトで固定されていて、その左右に黒いカラーというかカバーがあって、これが取り付け時にウザったいんだよね。
メーターギアの内側。

プラスチックの部品に爪が2つ出ているのだが、これの内側が削れていて対向側の爪が引っ掛からなくなり、メーターが動かなくなる。
ホイールのメーターギアが入る部分。

ベアリングの前に金属製の爪があって、メーターギアのプラ部品に引っ掛かるようになっている。
この爪も外側に曲げてメーターギアが回るようにしていたのだが、だんだん内側によってしまうようで対向側のプラ部品の内側を削り、メーターが動かなくなる。

湿気でメーターの針が固着して動かないこともある。その場合は、走行中にメーターを叩いてやれば復活、雨が降るとまた固着の繰り返し。

ホイールのブレーキローター側。

ローター取り付け部の奥にベアリングが入っている感じ。ベアリングの交換が面倒。

リード90 フロントホイールのベアリング交換

ローター側はベアリングが奥にあるのでローターを外す。

ボルトのトルクが高い(固い)のでスピンナハンドルを使用。
こんなに長い特殊なボルトで固定されていました。
シールを外す。
パイロットベアリングプーラーを使ってベアリングを外す。

ベアリングの周りの縁(ホイール側)が細いので、ベアリングを抜けきるのに必要なパイロットベアリングプーラーの足をかける幅が無い。
ベアリングが抜けきらないが、一旦、表面まで引き上げる。
ここまで上げると、ローターからでもパイロットベアリングプーラーが届く。
ローターを置き、ローターが3つ穴なのでパイロットベアリングプーラーの足をかける場所は不安定だが、あとちょっとで抜けるのでこれで実施。
2段階で引き抜き成功。
引き抜いたベアリングは、グリスが固くなっていて全く利いていない。回すと乾いた音で回る。
グリスは多分ワコーズのピンク(透明)のグリス。

バイク屋で多く使われているが、自分はこのグリスは大嫌い!何に塗ってもカチカチになってしまうので・・・。
メーカー純正品(高い)ではなく、NSKのベアリングを別で注文したのだが、注文ミスッた!
6002を注文したが6201だった。外径は同じで内径と厚みが違う。
再度注文!とりあえず元に戻す。
ベアリングインストーラーでベアリングを打ち込む。

ただし、ベアリングインストーラーの最小サイズがこのベアリングより大きいので最後まで打ち込みできない。
前は、古いベアリングを上に当て、打ち込んでから古いベアリングを抜くって方法でやってたが、旋盤があるのでベアリングインストーラーの部品を作ることに・・・
手元に30mmφのアルミがあったが、若干ベアリングの外径より小さい。35mmがあればよかったんだが・・・。

外側は皮むき程度。
ドリルで中央に穴を開け、ベアリングインストーラーの軸が入る様に中ぐりで穴を拡張。
ベアリングインストーラーの軸が入った。
バンドソーで適当な長さに切断し、旋盤で表面をきれいにしたら完成。

若干外径が足りていないが、ベアリングの外径の金属部分に何とか当たるので、これで奥まで打ち込める。
ベアリングの打ち込み。

買いなおしたベアリングが届くのを待つ・・・・・・・・・・・・・・・。

来ましたベアリング。

左が購入したNSKの6201DDU、右側が純正。
今度はサイズも問題ない。
DDUは両側シールのベアリング。
中のグリスの状態が気になるので開けてみた。

まあまあの量の透明なグリスが入っている。
グリスを混ぜたくないのでそのまま締めて使用。NSKだし問題ないだろう。
ローター側の取り外しは記載済みのため、メーターギア側を記載。

メーターギアを回すための金部品がベアリングの上に付いている。シールの役割もしている。
マイナスドライバー等でコジってみたが意外とがっちりついており、外れない。
そのためベアリングごとまとめて抜くことにした。
ローター側とは逆に、金属部品でパイロットベアリングプーラーの足がかけられず、ホイールのキャストだと低すぎる。

そこで、プレスの板が3cmぐらいの厚みがあったため、底上げすることにした。
ベアリングとメーターギア&シールの部品が一緒に抜ける。
こちらのベアリングもグリスが固まって利いておらす、カサカサした回り方。
ベアリングインストーラーで新しいベアリングを打ち込む。
メーターギア&シールの部品もベアリングインストーラーで打ち込む。
ホイールの中央(ベアリング間)にはカラーが入っている。

シャフトを締めた時にベアリングの中央部は内側へ押されないようにするためのもので、入れ忘れは厳禁!
両方のベアリングを打ち込でこのカラーがカタカタ動く様であれば、減っているので交換する必要がある。交換しないとベアリングの中央部が内側に力がかかり、すぐにダメになる。
こちら側もシールを付けてベアリング交換完了!

リード90のブレーキローター交換

減っている純正ローターの画像1枚目。

減ってるの見えるかなぁ?わかりずらいよなぁ。
減っている純正ローターの画像2枚目。

中央が削れて凹んでおり、端が盛り上がっている感じ。
MINが3mmとなっている。
マイクロゲージで計ってみると、中央が2.1mm、端が3.6mm。中央部も3.6mmなので、初期化3.6mm厚だろう。

走行が28000kmで1.5mm減っているので、3.6mmから3mmになるまで11200km。
1万キロ走ったら交換を意識した方が良いですね。
外し方はベアリング交換で記載済み。

取り付けは、ボルトのネジ山に前のネジロックが付いているのでワイヤーブラシなどで掃除。

ネジロックを付ける。
少量で十分なので、一本に付けたら他のボルトで伸ばす感じ。
数分置く。(ネジロックによって時間は違うかも)
ネジロックがちょっとドロッとしてからネジ穴に入れブレーキローターを固定する。

ローターはAMAZONで一番安いやつで、2000円しない。ネジ穴の周りの形状が異なるが取り付けに問題はなかった。
新品ローター+既存のブレーキパッドを使うとこんな感じに当たり面が少ない。

しばらくすれば当たりが出るが、それまでブレーキの利きが悪いので、新品のブレーキパッドに交換した方が良い。
金かけてもしょうがないので、交換しなかったが・・・。

リード90のブレーキキャリパーの清掃

ブレーキキャリパーの清掃については「ブレーキキャリパーの取り付け・オーバーホール」の「ブレーキキャリパーのオーバーホール」(下の方)に記載。

リード90のタイヤ交換

タイヤ交換については「バイクのタイヤ交換」で記載。

ブリジストンのHOOP(下)からコスパ重視で、DURO(上)に交換。

リード90のメーターギア周りの部品交換

ホイールを外すとメーターギアが取れる。

メーターギアのホイール側の部品(突起)はベアリング交換で記載。
メーターギアの分解は、ブラ部品を引っ張り出すと、その下に2枚薄いワッシャーが入っている(画像は1枚だがギア内にもう一枚あり)。

大抵、このプラ部品が削れてダメになる。
これは1年ぐらい前に変えたが、対向側をそのままにしたためなのか、すぐまたダメになった。
新旧のプラ部品。

古い方は突起の内側が削れており、空回りしてメーターが動かなくなっていた。

組み付けは柔らかいグリスをたっぷり付けて入れるだけ。

リード90のホイールの組み付け

シャフトにグリスを塗り、車体の右側から入れる。

フォーク右、メーターギア、ホイール、カラー、キャリパーサポート(左右に鉄のカバー)、フォーク左の順。
軽くナットを締めたらモーターサイクルジャッキを外し、本締め。
作業完了。

ローターとタイヤ、キャリパーがきれいになった。
気になる人はホイールを外している間に、ボトムリンク式の各リンク部を清掃・グリスアップすれば完璧かな。

作業について

何度もバラすは面倒なので、まとめて実施しました。
作業時間は半日程度です。(ベアリング間違えなければ・・・)

画像は交換した部品。

使用した工具。

特別なものはベアリング関係とタイヤ交換関係ぐらいです。
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