横型エンジンのカムチェーンの交換について

カムチェーンを交換する場合、事前にヘッドやシリンダーを取り外しておく。
フライホイールの内側(ステータベース)が開くようになっているため、フライホイール(マグネットローター)やジェネレーターコイル(ダイナモ)を外す必要がある。

横型エンジンのフライホイールの取り外し

CD50(ベンリー)のエンジンのLクランクケースカバー側。

フライホイール(マグネットローター)をプーリーホルダー(シザースホルダー)で固定し、フライホイールのセンターナットを外す。

フライホイールはテーバー状のクランクに噛み込んでいるのでそのまま引っ張っても抜けない。そのため、フライホイールプーラーを使用して外す。
フライホイールプーラーをフライホイールの中心のネジ(M27×P1.00(逆ネジ))に取り付る。
フライホイールプーラーをスパナ等で固定し、中心の軸を中に押し込む様に回すとフライホイールを外すことができる。

かなり固く、外すときにパキッパキッって音がする。
クランク側のネジ山が痛む場合があるが、どうしようもないのであとでタップでネジ山を補修する。
フライホイールを外すとジェネレーターコイル(ダイナモ)が現れる。

横型エンジンのカムチェーン交換

ジェネレーターコイル周りの配線は全てつながっているため、すべて外す。

ジェネレーターコイルを固定しているボルトが2本、CDI関係のボルトが2本、上部の配線を固定しているボルトが1本、アース線(挟まれているだけなので簡単に抜ける)。
ステータベースと止めている皿ネジをインパクトドライバーを使用して外す。
+のサイズは大きいNo.3なので注意。

※超、激、スーパー固いので普通のドライバーでは外れないと思う。
ステータベースはOリングが入っているだけだが、サイズが大きくて斜めになると外れない。
シリンダー側の隙間から-ドライバーなどで力をかけ、反対側のCDIのパーツを止めていた部分を引きながら外す。
外すと、中央にカムチェーンがクランクのギアに巻きついている。
上がデイトナの強化カムチェーン、下がノーマルのカムチェーン。
テンショナーを外して、カムチェーンを交換。
ステータベースはOリングと、皿ネジ部のOリングにグリスを塗布。
ステータベースと、ジェネレーターコイル一式を装着。

横型エンジンのフライホイールの取り付け

フライホイールを取り付けてナットを入れようとするとナットが入らない。
どうやらフライホイールを外す際に、フライホイールプーラーの軸に強く押されてネジ山が変形しているようだ。

フライホイールを一旦外し、ダイスを使ってネジ山を補修。
フライホイールをプーリーホルダー(シザースホルダー)で固定し、メガネレンチでセンターナットを締める。

取り付け完了!
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